「シワシワネームって知ってます?」
娘が生まれた翌日、名前を決めた時に、病院の助産師さんに言われた言葉だった。
なんとなく意味は想像できるけれど、初めて聞く耳慣れない言葉。要は、キラキラネームの反意語、らしい。
そもそもキラキラネームの定義って何だっけ、と思って改めて調べてみると、
キラキラネーム:一般常識から著しく外れているとされる珍しい名前。別称DQNネーム。
つまり、シワシワネームはその反対の意味というわけで、
シワシワネーム:今となっては懐かしい、若干古めかしさを感じる古風な名前を指す。
「子」のつく女性名が典型とされる。

何を隠そう、私の名前はペンネーム?のビビ子と同じく、本名も○○子。私の母も、姉たちも、何なら祖母も叔母も従姉妹たちも、全員「子」がつく筋金入りのシワシワファミリーである。
そしてまた、元夫もそこそこのシワシワファミリー出身だった。仮に元夫の名前を龍之介とすると、彼の父もまた○之介だったため、自然な流れで7年前に生まれた息子も同じく○之介と名付けられた。
言わずもがな、2年前に生まれた娘もまた、この令和の時代には珍しく○○子と命名された。そうして、冒頭の助産師さんの言葉に至ったというわけだ。
いくら我々がシワシワ界のコルレオーネファミリー出身とはいえ、「○之介でなければ○○家の子にあらず」とか「絶対に○○子と名付けるべし」的なご先祖様の言い伝えや遺言があったわけではもちろんないし、私たちの親も親戚も誰一人そんなことは強いてこなかった。
けど、息子の時も娘の時も、なんとなく自然に、「やっぱり…ねぇ?」みたいな流れでシワシワネームの候補が並べられていった。
このシワシワネームの連鎖は、決して我が家だけの話ではない。私の世代でさえだいぶ減ってきてはいたけれど、私のまわりにいる○○子たちは、母となった今、けっこうな割合で自分の娘に○○子と名付けている。ような、気がする。
もしかしたらちょっとだけ、時代の流れに抵抗する意地みたいなものもあるのかもしれない。そんなシワシワネームの呪縛。
娘たちの世代では、一周まわって姫星(きてぃ)ちゃんとか匠音(しょーん)君とかが「一体いつの時代~」とか「いにしえ~」とか言われちゃうんだろうか。
でもって、○之介や○○子がキラキラネーム的ポジションになって「子どもがかわいそ~」とか「奇抜~」とか「いかほど〜」とか「背負い投げ〜」とか…

ちなみに私は、自分のシワシワネームをとても気に入っている。けど、別に孫が今鹿(なうしか)ちゃんになったとしても、別にいい。
(よくない)
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