なんてことない話

出戻り娘と出戻り石鹸の小さな達成感

離婚したことで変化したことはいろいろあるけれど、私の中で小さな達成感を感じていることがある。

それは、固形石鹸を使い切ったこと。

これだけ書くとなんのこっちゃだけど、元夫と暮らしていた家には、大量の、不遇の、固形石鹸があった。

いわゆる昔ながらの牛乳石鹸とかそういうのじゃなくて、あえての不揃いな形で、絶妙なニュアンスカラーの色使いの、良くも悪くも石鹸ぽくないニオイがする、見た目はまるでお菓子みたいな、なんとも小洒落た石鹸たち。

そんな小洒落た石鹸たちは、誕生日プレゼントやら内祝いやらでなんやかんや頂くことが重なって、気が付けば洗面所の引き出しを一つ占領するぐらい増えていた。

でも、1つも使わなかった。なぜなら、元夫が固形石鹸を好まなかったから。

ハンドソープは泡で出てくるタイプだったし、ボディソープは液体をボディタオルで泡立てて使っていた。たぶん、固形を泡立てる行為が面倒だったのだと思う。

まぁそこまで明確に「いやだ」と拒絶された訳ではない気もするけれど。

とにかく、我が家において小洒落た固形石鹸の小洒落たパッケージの封が開けられることはなかった。

私だって、隣に液体石鹸があるのにわざわざ固形石鹸を泡立てて使い続けるほどの確固たる意志もこだわりもない。

でも、ずっと引き出しの中の石鹸たちが不憫だなぁとは思っていた。その証拠に、何度か引っ越しをしても捨てるに捨てられず、石鹸たちもずっと我々と共に居を移してきたのだ。

そして離婚を前提に別居を開始した際には、石鹸たちもまた、私と共に出戻ることになった。

こうして小洒落石鹸たちはようやく日の目を見ることになる。そう、何を隠そう私の母は固形石鹸派…!

毎日の手洗い、お風呂での身体洗いに、小洒落た石鹸たちは大活躍してくれた。時にむせ返りそうな程に甘いニオイをさせながら。

子どもたちには手軽さを重視して泡タイプを使っているので、石鹸を使うのは私と母だけ。大人2人でせっせせっせと泡立て続けた結果、先日、2年の時を経て、ついに最後の小洒落石鹸を使い切った。

「ついに…!」

なんてことないことなんだけど、妙に感慨深かった。元夫との生活でずっと引っかかっていたものを、母との生活で時間をかけてじわじわ浄化させたような気分。

時間かかったけど、小洒落た石鹸たちもようやく成仏させてやれた。もはや誰からもらったのか全然覚えてないけど、ありがとう…!

小さな達成感を胸に、そろそろ手軽な液体のハンドソープとボディーソープを買おうかなーと思っていたところ、間髪入れずに母が大量の牛乳石鹸を買って帰ってきた。

さすが筋金入りの固形石鹸派。今日もせっせと、泡立てます。

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