ラグビーワールドカップが大いに盛り上がっています。
日本代表は昨夜 南アフリカに3-26で敗れ、歴史的な快進撃に幕を閉じたものの、ほんの少し前までは誰も想像していなかった「8強入り」という快挙を成し遂げました。
私のまわりでも、「はじめて試合観たけどおもしろい!」「ルールよくわかんないけどかっこいい!」などなど、今まで全くラグビーの話題が出なかったような友人たちからも盛り上がりの声が聞こえてきます。
さて、私はというと。いまいち、楽しめていません。なぜかというと、理由はただひとつ。“元夫がラガーマンだったから”です。たったそれだけの理由で、こんなにも盛り上がっているラグビーの波に乗り切れていないのです。
そもそも私は、スポーツやあらゆることに熱狂的に興味を抱けない性格でした。サッカーにしても野球にしても、どこか贔屓のチームがあるわけでもなく、それこそワールドカップやオリンピック等で明確に応援すべき「日本代表」チームがいればそれなりに応援もするし、勝てば喜びます。でもぶっちゃけ試合は翌日のニュースのダイジェストで十分だし、何なら話題に困らないように結果だけ知っておけばまぁいいかな、という程度。
そんな私が元夫と出会い、突然ラグビーの世界に入り込んで行くことになります。夫は中学からラグビーをはじめ、花園出場経験もある生粋のラガーマン。高校や大学はもちろん、社会人になっても会社やクラブチームでラグビーを続けていました。
もちろんラグビーにほとんど興味がなかった私も、可能な限り彼が出る試合は観に行きました。それ以外でも、オールブラックスが来日すれば一緒に観に行ったし、何なら4年前のワールドカップもロンドンまで(当時2歳の息子を連れて!)観に行っていました。かなり本気な“にわか”ファンです。
そして、ラグビー大好き夫との離婚を経て、満を持して自国開催されたラグビーワールドカップ2019。自分でもなんとも分析しがたい、複雑な思いでラグビーを観ている私がいました。
やはり日本中がこうも盛り上がっていると心に沸き立つものを感じます。選手たちの思いやエピソードに触れると心を打たれるし、日本戦を家族でテレビ観戦した時は思わず歓声をあげるほど熱くなりました。でも、いよいよ盛り上がろうとすると、そこにはもっと盛り上がっている元夫とその仲間たちがいます。そうすると、ふっと自分に対して冷ややかな気持ちになってしまう自分がいます。「にわかのくせに」と。
大して好きでもないのにラガーマンの妻としてラグビー好きぶっていた自分への嫌悪感だったり、盛り上がっている元夫とその仲間の輪から外れたことに対する意地だったり、元夫への腹立たしさをラグビーそのものに転嫁してしまう八つ当たりの気持ちだったり… 自分でもよくわからない色んな感情が沸き起こって、ラグビーワールドカップへの熱を邪魔するのです。
もし、元夫がラガーマンじゃなかったら。きっと今ごろほっぺたに日の丸描いて友達とビール飲みながらテレビ観戦する程度には“にわか”を楽しんでいたかもしれないなぁ、なんて。たらればに思いを馳せながら…4年後のワールドカップは正々堂々これ着てビール飲んでるといいな。
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