なんてことない話

喪が明けた

先日、週末の夜に友人の新居に遊びに行ってきた。彼女とは幼稚園からの付き合いで、中学時代は同じ部活に青春を捧げた仲だ。

もう一人幼馴染も加わり、薬物所持で逮捕された某女優のゴシップから友人達の近況について、はたまた食の安全やら皇室ネタまで、我ながら話題の振り幅がすごい。

私は元夫の実家に遊びに行っている子供たちがもうすぐ家に帰ってくるし、もう一人の友人は鎌倉の自宅まで車で帰らなければならない。タイムリミットまで、とにかく喋り倒した。

めくるめく話題の隙間で、ふと私の離婚話になった。

「あの時(離婚前)どれだけ辛かったか、詳細を聞いていたわけじゃないけど、でも、びび子はよく泣いてたよね。」と家主の友人が言った。

そうだったかな、ああでもたしかにそうだったかもしれない。私は元来、泣き上戸だ。

当時、夫との仲がどれだけ険悪か、二人の間にどれだけ異様な空気が流れているのかを言葉で伝えるのはとても難しかった。ともすると、大好きな夫の気持ちが自分から離れて寂しがっている妻の愚痴、要はただの痴話喧嘩だとも、受け取られ兼ねない。

うまく説明できないまま、自分でもそこから目を背けたまま、お酒を飲んで、でもしんどくて、泣く。

「今、びび子が笑っていることが、すべてだよ。本当に良かった。」

ポツリと言う彼女の言葉に、また少し泣いた。やはり泣き上戸は離婚しても変わらない(そりゃそうだ)。

「あ!!!」

そこで大事なことを思い出した。

「今日、離婚記念日!!!!!」

あのコントのような状況で離婚届を提出した日から、今日でちょうど一年だ。

「喪が明けたわ…」

思わず呟いて、みんなで笑った。

乾杯!!!

いや、献杯?

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